「平成」という一つの時代が幕を閉じようとしています。平成という時代は、「バブル期」「失われた20年」「グローバリズムと格差社会」へと時が流れ、一方ICT(情報通信技術)に拍車が掛かり「時間」の在り方にも変化が現れ、多様性のある時間軸の中で、人々は有意義な時間の過ごし方に価値観を見出し上手に付き合う個々人が増えています。相反し、あらゆる分野での早すぎる環境等の変化に順応が遅く難しい「国の在り方」には時間軸のスピードに乖離を感じ、存在する間での遍く誰もの心の奥底には将来への不安が潜在するのではないかと観じております。
古より、私たちは、心の不安またやるだけのことをやり終えた、後は神頼みにて、神に願い、手を合わす振舞いを自然に身に付けています。その古からの伝承をこの時代の変遷に、平成最後の不動明王様の縁日をもって、「ゆく時代」平成最後を高野山・親王院の護摩行にて心願成就の祈祷をし、煩悩にまみれた自身を護摩木の焚き上げにて、見直し締めくくり、新たなる令和を迎えることにしました。
祈願される方は、護摩木に祈願記載後息を吹きかけ念を入れる。
焚き上げをする住職が仏を観じる(入我我入)間、私たちは摩訶般若波羅蜜多心経を唱え続け、のちに不動明王の御真言へと唱えは変わります。
摩訶般若波羅蜜多心經
觀自在菩薩。行深般若波羅蜜多時。照見五蘊皆空。度一切苦厄。舍利子。色不異空。
空不異色。色卽是空。空卽是色。受想行識。亦復如是。舍利子。是諸法空相。不生不滅。不垢不淨。不增不減。是故空中。無色無受想行識。無眼耳鼻舌身意。無色聲香味觸法。無眼界乃至無意識界。無無明亦無無明盡。乃至無老死。亦無老死盡。無苦集滅道。無智亦無得。以無所得故。菩提薩埵。依般若波羅蜜多故。心無罣礙。無罣礙故。無有恐怖。遠離一切顚倒夢想。究竟涅槃。三世諸佛。依般若波羅蜜多。故得阿耨多羅三藐三菩提。故知般若波羅蜜多。是大神呪是大明呪。是無上呪。是無等等呪。能除一切苦眞實不虚。故説般若波羅蜜多呪。卽説呪曰。揭諦揭諦。波羅揭諦。波羅僧揭諦。菩提娑婆訶。般若心經
不動明王の御真言
ノウマク・サンマンダバザラダン・センダ・マカロシャダ・ソワタヤ・ウンタラタ・カンマン
雨上がりまもなくの参拝であったこともあり、普段に増して霊験あらたかな神社感、幻想的な世界へといざなわれました。
令和になり、これからも安寧でありますことを祈願。
「加工のタイムトラベラー」拝